『その木戸を通って』:山本周五郎+市川崑流の幽霊譚 @レンタルDVD
藤沢周平原作の映画化『花のあと』を観た翌日、山本周五郎原作の『その木戸を通って』をDVDで鑑賞しました。
時代劇といっても、持ち味が違うのです。
市川崑監督が1993年にハイビジョンカメラを使って撮影したこの作品、17年の歳月を経て観ると、技術の進歩というのは恐ろしいもので、当時鮮明といわれていたハイビジョン映像も、NHKの大河ドラマに負けているのようです。
とはいっても、映画は(といってもこの作品はテレビドラマなんだれど)技術の進歩を競うものではないので、この作品も面白く観ることができました。
市川崑監督は、少ない光量・間接照明で奥行きのある画面づくりを行っているのは、この作品でも効果的な画面づくりに表れています。
それよりも面白いのは、記憶を失くした「をんな」がふらりとやって来て、子を成して、いずことなく消え去っていくという一種の幽霊譚が、時代劇ホームドラマと見事に融合している点にあります。
口跡よろしく早口でしゃべる侍たちのさまは、市川崑流侍ではありますまいか。
評価は★3つ半としておきます。
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2010年映画鑑賞記録
新作:2010年度作品
外国映画 7本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 1本)
日本映画 5本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 1本)
旧作:2010年以前の作品
外国映画 7本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 6本)
日本映画 4本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 3本) ←カウントアップ
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