『人生万歳!』:久々NY戻りのアレン節は不発 @ロードショウ・ミニシアター
ウディ・アレン監督作品も40作品目。
記念作品と銘打って、2011年1月に休館が決まった恵比寿ガーデンシネマのトリを飾ることになりました。
ここ数作品は英国、スペインとヨーロッパを舞台にしてきましたが、今回の作品はニューヨークに戻っての作品。
70年代『アニー・ホール』の頃に書いた脚本を現代風にアレンジして、ということでしたが・・・
うーむ、今回はどうにも肌に合わなかったです。
お話としては、偏屈な物理学者のじーさんが、南部から出てきたノー天気おねーちゃんと、なんだかいい感じになって・・・
それにひきずられて、周りのみんなも変化していく。
というウディ・アレンらしい物語なのだけれども、ありゃ、どうも、主役のふたりに魅力がない。
偏屈で頑固で皮肉屋のじーさんを演じるラリー・デイヴィッド。
若い頃のウディ・アレンのようであるが、兎に角、鋭角的・攻撃的すぎて辟易。
皮肉屋だけれど、自信なさげ、という若い頃のウディとは正反対。
カツゼツ良すぎのセリフ廻しが、耳にキャンキャン響いてケタタマシイ。
対するヒロイン、エヴァン・レイチェルウッド。
『アクロス・ザ・ユニバース』『レスラー』『ダイアナの選択』で売り出し中、とのことですが、今回が初見。
意外とフツーの女の子。
なので、ふたりの掛け合いが続く前半が退屈でした。
彼女の母親役のパトリシア・クラークソンが登場してから、映画は持ち直すのだけれども、伝統的南部生活の彼女がニューヨークで解放されて・・・・
というのも、70年代~80年代あたりだったら新しいのだけれども、少々古めかしい感じは否めず。
父親役のエド・ベグリーJrのエピソードも面白いといえば面白いが、やっぱり古めかしい。
ウディ・アレンの映画では、主役の面々もさることながら、それを取り囲むひとびとにも滑稽なところがあって、それも魅力的なんだけれども、今回は魅力不足。
まぁ、半パン穿いた主役をウディ・アレンの映画でみるとは思いもしなかったデス。
評価は厳しく★2つとしておきます。
最近観たミニシアター映画のレビューはコチラから
⇒『悲しみもミルク
⇒『トゥルー・グリット』
⇒『パリ20区、僕たちのクラス』
⇒『英国王のスピーチ』
⇒『ヤコブへの手紙』
⇒『しあわせの雨傘』
⇒『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』
⇒『クリスマス・ストーリー』
⇒『Ricky リッキー』
⇒『永遠の語らい』
⇒『アンナと過ごした4日間』
⇒『シングルマン』
⇒『ルイーサ』
⇒『ニューヨーク、アイラブユー』
⇒『バグダッド・カフェ』
⇒『彼女が消えた浜辺』
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2010年映画鑑賞記録
新作:2010年度作品
外国映画46本(うちDVD、Webなどスクリーン以外11本)←カウントアップ
日本映画23本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 5本)
旧作:2010年以前の作品
外国映画90本(うちDVD、Webなどスクリーン以外89本)
日本映画22本(うちDVD、Webなどスクリーン以外20本)
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この記事へのコメント
なにがって、主役の偏屈じ~さん。
もっと枯れて、ひ弱そうな俳優でなくては持ち味がでてこないんじゃ~。