『白夜行』:ふーっ、息が詰まった @ロードショウ・シネコン
東野圭吾のベストセラー『白夜行』(未読)をWOWOWが映画化。
刑事役が船越英一郎なので、ちょっとテレビドラマの匂いがしないでもない。
とはいえ、映画は力作。
昭和55年から平成10年に渡る大河ドラマのようなサスペンスミステリィを2時間30分に巧みにまとめた感じです。
冒頭の廃ビルで見つかった質屋主人の遺体。
第一発見者は子供。
ビルの入り口は中から封鎖されており・・・
この殺人事件の被疑者の娘と、被害者の息子、どちらも幼かったふたりが、長じて人生を交差させていく・・・
冒頭の殺人事件については、映画の半ばあたりで、犯人の見当はおおよそ付きます。
しかしながら、何故?というのが判りません。
そして、その後に繰り返される事件についても、犯人の見当は同じくおおよそ付きます。
しかしながら、やはり、何故というところが判りません。
この「何故」が映画を引っ張るエネルギーとなっており、深川栄洋監督は重い演出で、しかしながら巧みに要所要所のみを残して割愛しつつ映画を進めていきます。
終盤、「何故」が判るにつれて、映画は更に重くなり、犯人に哀れを感じてしまいます。
主役ふたり、堀北真希と高良健吾も健闘。
ただし、物語的には、昭和55年から平成10年よりも、もう10年昔あたりが相応しかったのでは?とも思いました。
評価は☆3つ半としておきます。
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2011年映画鑑賞記録
新作:2011年度作品
外国映画 1本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 0本)
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旧作:2011年以前の作品
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この記事へのコメント
同感です。
力作でしたね!
でも、貧困家庭の悲惨な話を、
暗く重く描いた映画はニガテです。
見たくなかったのに~
サークルの課題だったので仕方なく…
もう1本の課題「ザ・タウン」も
「白夜行」と同じ
>川むこう
の貧しい町で生きる親子の悲しい話で、
2本連続で見て、気が滅入りました
とはいえ、
>船越英一郎が演じる、温かみのある刑事が
>残酷で非情な物語に切ない人間味を出している
という映画評にも納得。
>物語的には、昭和55年から平成10年よりも、
>もう10年昔あたりが相応しかったのでは?
これも同感です!
あれは「昭和」の雰囲気ですよね。