『リーピング』:聖書をモチーフにしたオカルト映画 @中古DVD
最近では「オカルト映画」とはいわないようで、「スーパーナチュラル映画」と呼ぶことが多いようです。
オカルト映画とはなんぞや、といわれると、科学論理では証明できないけれど、なんらか(宗教的であったり、他のものであったりするのだけれど)の論理では筋道がとおったものを扱った映画、ということになる。
これは自説。
さて、今回の映画・・・
アカデミー賞を2度受賞したヒラリー・スワンクが扮するのは、世界各地での「奇蹟」といわれている現象を、科学的に解明する大学教授。
映画冒頭では、南米ペルーの寺院での奇蹟現象を化学物質の不法投棄によるものと暴いている。
米国南部で起こったひとりの少年の死をキッカケに、まるで聖書の出エジプト記をなぞったような赤い河が出現し、その謎を解明してくれと依頼される。
調べていくうちに、出エジプト記に登場する災いが次々と現実のものとなってくる。
そこには、死んだ少年の妹の影が見え隠れしている。
住人たちは、死んだ少年の妹は「悪魔」だという・・・
通常のオカルト映画だと、不思議な現象が起き、不思議な現象に巻き込まれた住人たちは、おおよそ科学的な原因・結果を期待し、科学的な方法での追究が始まるが、結果として、宗教的な謎の解明となることが多い。
が、この映画では、住人たちは始めから悪魔の仕業だと騒ぎ立てている。
ありゃ、そうすると、冒頭のエピソードにように科学的な決着なのかしらん。
でもそうすると、あまりヒネリがないよなぁ、などと思いつつ観ていくと、結果として、やはり宗教的な決着点を迎える。
ただし、その決着点、ひとヒネリしてあるので、へへへ、と思ってしまいます。
メイキングで、ヒラリー・スワンクもシナリオを読んだときに、ダマサレタ、といっています。
繰り広げられる災いの描写も派手で、特に、イナゴ襲来シーンはかなりの迫力です。
それよりも興味深いのは、聖書の出エジプト記に登場する災いの科学的推論。
劇では中、ヒラリー・スワンクがその内容を口頭で説明するのですが、メイキングでは、それを実際の(だと思うのですが)科学者たちがひとつひとつ解明・説明していきます。
これが一番おもしろかった、というのが正直なところ。
評価はメイキングを含めて★3つ半としておきます。
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2011年映画鑑賞記録
新作:2011年度作品
外国映画 7本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 0本)
日本映画 3本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 1本)
旧作:2011年以前の作品
外国映画16本(うち劇場 0本)←カウントアップ
日本映画 1本(うち劇場 0本)
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この記事へのコメント
聖書だけでなく、過去の怪奇映画を
しっかり研究していることが感じられる
素晴らしい作品でしたね。
「怪奇映画」、このフレーズがピッタリの映画でしたね。
『エクソシスト』『オーメン』以前は、怪奇映画と呼ばれていたこと、懐かしく感じます。