『ヒッチコック』:整理しすぎて少し物足りない『サイコ』の裏話 @DVD・レンタル
アルフレッド・ヒッチコック監督の傑作『サイコ』の舞台裏を描いた『ヒッチコック』をDVDで鑑賞しました。
本作品の基となったスティーヴン・レベロ著のノンフィクション本『メイキング・オブ・サイコ』は翻訳出版された当時読んでいます。
さて、この映画・・・
『サイコ』を観ていること、テレビの『ヒッチコック劇場』を観ていること、で当然ヒッチコックを知っていて、彼に興味があるひとに向けて作られています。
なので、オープニングで『サイコ』のモデルとなった猟奇事件の犯人エド・ゲインが兄を農耕用スコップでなぐり殺すシーンから続いて、その傍らで紅茶をすすりながら皮肉なユーモアばなしを語るヒッチコックが登場シーンでニヤニヤしないひとは、そのあとは観なくてもいいかも。
これは『ヒッチコック劇場』のオープニングのパロディですから。
じゃぁ、映画はヒッチコック映画のパロディとして作っているのかというと、そうではなく、ヒッチコックと妻アルマとの間柄に焦点があてられています。
(とはいえ、『サイコ』の主演ジャネット・リー、アンソニー・パーキンス、ヴェラ・マイルズの3人を、スカーレット・ヨハンソン、ジェームズ・ダーシー、ジェシカ・ビールが演じていて、かなり似ているのは驚かされますが)
かつて、ヒッチコックが映画界に入ったころは、敏腕編集者として腕を鳴らしたアルマ。
妻となっても、彼の作品のアイデア、映画の編集に助言して(ときには自ら手を振って)してアルマ。
常にヒッチコック、ヒッチコックという状況が続いた中、久方振りに、彼女は、ベテラン脚本家からアドヴァイスを乞われ、心が揺らいでいく・・・
一方、巨匠ヒッチコックの最大の欠点は、主演女優に岡惚れしちゃうこと。
今回もジャネット・リーに熱を上げます。
が、悪いことに、かつて『めまい』の出演を妊娠で棒に振ったヴェラ・マイルズが共演者にいるので、ヴェラ・マイルズのシーンがいまひとつ上手くいきません。
さらに、ヒッチコックはエド・ゲインの幻影に悩まされ、その結果、作品がいまひとつ芳しくない。
そのような最悪の状況下で、自分の鬱積する不満と戦って、なおかつ、ヒッチコックの才能を引き出し、映画『サイコ』を成功に導いた妻・アルマが真の主役といっていいかもしれません。
ざっと書いただけでも、かなりの葛藤が入り乱れた混沌とした状況を、映画は巧みに整理して進めていきます。
が、その整理の仕方が簡潔な故に、かえて簡素・そっけない感じになってしまいました。
観終わって、何か物足りないなぁ、と感じたのは、そのせいかもしれません。
評価は★3つとしておきます。
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2013年映画鑑賞記録
新作:2013年度作品
外国映画49本(うちDVD、Webなどスクリーン以外28本)←カウントアップ
日本映画27本(うちDVD、Webなどスクリーン以外 7本)
旧作:2013年以前の作品
外国映画51本(うち劇場 2本)
日本映画10本(うち劇場 1本)
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