『風にそよぐ草』:恋愛コメディ版『去年マリエンバートで』? @DVD・レンタル

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先ごろ亡くなったフランス・ヌーヴェルヴァーグの巨匠アラン・レネ監督の遺作『風にそよぐ草』をDVDで鑑賞しました。
アラン・レネといえば『二十四時間の情事(ヒロシマ・モナムール)』『去年マリエンバートで』『プロビデンス』『アメリカの叔父さん』などの手強い映画が思い出されます。
(この4作は10代後半から20代にかけて観ました。手強かった・・・)
が、最近は1997年の『恋するシャンソン』や2003年の『巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト)』など、軽いコメディが主流だったよう(これらは未見)。
さて、この遺作はというと。

財布を拾った初老の男性。
財布を開けて持ち主の身分証をみては、どのようにして届けようか、会ったらどういおうか、あれやこれやと妄想。

落とし主の方は中年女性歯科医。
なぜか飛行士の免許を持っている。
拾い主の男性に電話で簡単なお礼を述べたところ、相手はなぜかしらねど超不機嫌。

男性はちょっと妄想が過ぎていて不機嫌になっただけなんだけれど、ありゃりゃやりすぎたかしらん、と思って謝ろうと。

そんなこんなの行き違い。
度重なる行き違い。
嫌い嫌いも好きのうち、といわんばかりに、なぜかふたりは相手のことが気になって仕方がない・・・

ふーむふむ、軽い恋愛映画なのねぇ。
でも、かなり変。

なんでこんなにモノローグが多いんだぁ?
なんでこんなに妄想が多いんだぁ?

そのうえ、この結末、ジョン・アーヴィングの諸作品のような笑ってしまう悲劇って、なんじゃぁ?

最後に出てくるセリフ「猫になったら猫の餌を食べられるのかしらん」、って何?
あぁ、シュールすぎる。

もうしかして、これって『去年マリエンバートで』の恋愛コメディ版かしらん。

うーむ、巨匠についていけない・・・

評価は★3つとしておきます。
 


↓その他アラン・レネ作品↓
 



 

 

 

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2014年映画鑑賞記録

 新作:2014年度作品
  外国映画 7本(うちDVDなど 1本)
  日本映画 3本(うちDVDなど 0本)

 旧作:2014年以前の作品
  外国映画29本(うち劇場 2本)←カウントアップ
  日本映画10本(うち劇場 3本)
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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2014年04月03日 11:05
う~ん、う~ん、う~ん、でなんなんだーって感じでしたね。主役の男性、50代の設定なんでしょうけど、どう見ても70代じゃん!70代と60代の恋物語が妄想満載で、いやはや、ついてけないです。

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