『3月のライオン 前編/後編』:きみは将棋が好きか @DVD・レンタル
ことし前半にロードショウされた映画のDVD鑑賞、さらに続き。
映画は『3月のライオン』、前・後編あわせて276分。
昨年観た『聖の青春』と同じく、将棋の世界に生きる若者の物語です。
さて、映画。
17歳の青年・桐山零(神木隆之介)。
彼は9歳の時に交通事故で両親と妹を亡くし、その直後、父の友人でプロ棋士の幸田(豊川悦司)に引き取られて育てられた。
零は中学生でプロ棋士になったが、幸田家内でのトラブルが原因で、いまは独り暮らしをしている・・・
というというところから始まる物語。
主人公が将棋の世界でしか生きられない、それを悟っているあたりは昨年公開された『聖の青春』に似通っている。
が、個人的には、本作の方が、その「将棋の世界でしか生きられない」感が強く、ジタバタし、その結果どうなるのか、というのが素直に心に染みてきました。
というのも、冒頭、天涯孤独になった零を引き取る際に、幸田が投げかける言葉によって主題を明らかにしているからです。
「きみは将棋が好きか」
周囲に誰もいなくなった零には、この言葉に頷き、助けを求めるしかなかった。
生きる術として、将棋を受け容れるしかなかった・・・
それがプロ棋士として対局を経ていくうちに、術ではなく縁(よすが)、自分の本質としての将棋に目覚める。
そして、最後の最後に気づく。
「ぼくは将棋が好きです」と。
それは、自己肯定。
自分自身を愛し、認める。
青春映画の王道。
大友啓史監督の演出は、なかなか上手い。
特に、対局シーン。
盤面の駒の配置よりも、対局中のふたりの棋士のリアクションに重点を置き、「動かないアクションシーン」というように撮っている。
脚本は、前編を岩下悠子が、後編を渡部亮平がメインに書いているもよう(エンドクレジットで両者の順番が入れ替わっているところから推察)。
いずれもテレビ出身のひとだが、276分というのは、テレビの2時間ドラマ×3回分、もしくは1時間ドラマ×6回分に相当し、おおよそそれぐらいの尺でエピソードが綴られていくので、観ていて飽きが来ず、次はどうなるのかと緊張感が持続しました。
評価はオマケも込みで★★★★(4つ)としておきます。
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2017年映画鑑賞記録
新作:2017年度作品:94本
外国映画71本(うちDVDなど21本)
日本映画23本(うちDVDなど 3本)←カウントアップ
旧作:2017年以前の作品:62本
外国映画54本(うち劇場鑑賞13本)
日本映画 8本(うち劇場鑑賞 3本)
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この記事へのコメント
若き棋士・藤井さんが実際に登場するのは、ある種のシンクロニシティかなぁ。