『私の知らないわたしの素顔』:ヒネリの効いた女性サスペンス映画 @ロードショウ・単館系
ジュリエット・ビノシュ主演最新作『私の知らないわたしの素顔』、ロードショウで鑑賞しました。
ビノシュとは同年代。
気になる女優さんで演技派だとも思うのですが、個人的には、常に「がんばってます感」を感じるひとでもあります。
さて、映画。
ふたりの子どもを持つ50代のフランス文学教授のクレール(ジュリエット・ビノシュ)。
先ごろ夫と別れ、現在は若い建築家リュドと交際しているが、それも束の間、つい最近、男から一方的に棄てられてしまった。
クレールは精神分析医ボーマンの診療を受け、そのことを話し、リュドに近づくために、24歳のクララと偽ってSNSのアカウントを作った上で、リュドと同居している若い写真家アレックス(フランソワ・シヴィル)に接近する。
が、いつしかSNS上でのやり取りを超え、電話で直接会話をするようになり、その偽りの関係はどんどんと深みにはまっていく・・・
というところから始まる物語で、まぁ、一種のなりすましサスペンス映画ともいうべき映画で、なりすまし映画として「いつバレるか」「バレたらどうなるか」のハラハラを潜ませて進んで行きます。
先に書いたように、どんどん深みにハマっていく中で、クレールは24歳のクララという存在と不可分になっていきます。
ついには、直接会って欲しい、という展開になるのですが、どうにか躱(かわ)す。
が、何度もそううまくはいくはずもなく、彼が約束した待ち合わせの場所である駅へ、クレールはクレールの姿で赴きますが、当然のことながら、アレックスは気づかない。
それはそうで、クレールがSNSにアップした写真は、若い女性のものなのだから。
この最後の待ち合わせの場所にクララが現れなかったことで絶望に突き落とされたアレックスは、その後、崖から自動車を使っての投身自殺をしたことを、クレールは元カレのリュドから聞きます。
ここからが後半・・・
以降の展開は、これ以上のネタバレは、さすがにちょっと気が引けるので書かないことにしますが、ヒネリの効いたサスペンスです。
女性心理もなかなか巧みに掘り下げているのですが、ジュリエット・ビノシュという女優の個性が、いい方に出たか悪い方に出たかは、少々微妙。
純然たるサスペンス映画(ドンデンのある)なので、娯楽映画として愉しみたいところだけれど、ビノシュの演技派的演技がちょっと邪魔している感じ。
2000年度前半のアシュレイ・ジャッドやアンジェリーナ・ジョリー主演のハリウッド製映画だったら、もう少し純粋に愉しめるのだが、そうはいかない。
こうなると、もう、ジュリエット・ビノシュが好きか嫌いかで、愉しめるか愉しめないかがわかれちゃうかも。
原題「CELLE QUE VOUS CROYEZ」は、「あなたが考えているわたしというもの」ぐらいの意味か。
日本タイトルはひとひねりした感じがあって悪くないです。
評価は★★★☆(3つ半)としておきます。
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2020年映画鑑賞記録
新作:2020年度作品: 6本
外国映画 4本(うちDVDなど 0本)←カウントアップ
日本映画 2本(うちDVDなど 0本)
旧作:2020年以前の作品: 3本
外国映画 2本(うち劇場鑑賞 1本)
日本映画 1本(うち劇場鑑賞 0本)
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この記事へのコメント
ジュリエット・ビノシュって、確かに力が入り過ぎている感じがしますよね。
鑑賞後のレビューを期待しています。
老けたな~という冒頭の印象をラストまで引きずってしまいました。
そうですね~こんなに重苦しく作っていなければもっと楽しめたと思います。
ご覧になりましたか! もう少し軽めのエンタメ演出の方が楽しめた作品だと思います。
ビノシュ、ポスト・ランプリングを狙っているのかしらん。
精神分析医の書き込み不足は決定的にダメでしたね。