『コロンバス』:小津映画=静謐、ってだけじゃないと思うんだけど・・・ @DVD

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昨年3月公開のアメリカ映画『コロンバス』、DVDで鑑賞しました。
前置きなしで、さて、映画。

モダニズム建築の宝庫として知られる米国コロンバス。
講演ツアー中にひとりの老建築学者が倒れた。
その報せを受けて韓国から息子(ジョン・チョー)が駆け付けてくる。
息子の名はジン。
父との確執を抱えているジンは、早くこの地を去りたいと思っているが、父の容体は一向に良くならない。
そんな中、ジンはケイシーという女性(ヘイリー・ルー・リチャードソン)と出会う。
彼女は図書館員をしているが、それは仕方なくであり、というのも母親の看病のために、建築を学ぶ夢をあきらめたからだった。
ケイシーのガイドによってコロンバス街中のモダニズム建築物をみるうちに、ふたりが持つ親との確執、複雑な気持ちが少しずつ和らいでいく・・・

といった物語で、監督・脚本は韓国出身のコゴナダ
小津安二郎映画研究家で、名前は小津映画の脚本家・野田高梧を捩(もじ)ったものだそうな。

とにかく「静謐」という言葉が相応しい映画で、悪く言えば、茫洋・のっぺりとしている。
劇中に登場するモダニズム建築群も、テレビサイズで観ると、あまり素晴らしさを感じない。
(特に、モダニズム建築が嫌いというわけではないのだけれど)

外国人の眼には小津映画というのは、どうやら「静謐」に写るらしいのが、いつも不思議。
(ヴィム・ヴェンダースの影響かしらん?)
独特なテンポのリズミカルな台詞や、バストショットの切返し、主人公たちの心情を代弁したり真逆の言で表現したりする脇の登場人物たち(『麦秋』『晩春』など)、悲劇にも関わらず能天気な音楽(『東京暮色』が典型)といった要素は、外国では「小津らしさ」ではないのかしらん、と思うことしきりです。

評価は★★(2つ)としておきます。

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2021年映画鑑賞記録

新作:2021年度作品: 2本
 外国映画 2本(うちDVDなど 0本)
 日本映画 0本(うちDVDなど 0本)

旧作:2021年以前の作品:11本
 外国映画 8本(うち劇場鑑賞 1本)←カウントアップ
 日本映画 3本(うち劇場鑑賞 0本)
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この記事へのコメント

ぷ~太郎
2021年01月26日 17:30
そうですよね、私も小津映画の好きな人がとった作品と聞いて観てみましたが、家の中の同じような構図がやたらと出てくるところが小津らしさなのか?と悩んでしまうような作品でした。なんちゃら様式と言われる建物も魅力的には写らず、なんだかな~という感想です。
りゃんひさ
2021年01月26日 22:05
>ぷ~太郎さん

コメントありがとうございます。ははははは、な「なんちゃら様式」・・・
小津が日本家屋をローアングルで撮っていたことに敬意を表して、ってところかしらん。

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