『わたしの叔父さん』:ひととの繋がりを失ってしまった人間は人でなくなってしまう @DVD

わたしの叔父さん.jpg

2019年の東京国際映画祭でグランプリを受賞したデンマーク映画『わたしの叔父さん』、DVDで鑑賞しました。
劇場鑑賞した作品のレビューを先に書いていたので、本作のレビューはかなり遅くなりました。
(つまり、ちょっと細部は忘れているってことの言い訳です)
さて、映画。

デンマークの田舎で叔父とともに酪農を営む若い女性のクリス(イェデ・スナゴー)。
少女の頃、両親が事故死し、その後、叔父に引き取られてから一緒に暮らしているので、かれこれ10年以上になる。
叔父さんは脚が不自由なので、力仕事などはクリスの仕事。
それに食事の準備や買い物なども。
そういえば、叔父さんが脚を怪我したのは、クリスが獣医学校に入学しようかという頃のことだった。
脚の不自由な叔父さんをひとりにすることはできず、進学を諦めたクリスだったが、村にひとりだけいる獣医師が、なにかと世話を焼いてくれるのだけれども・・・

といったところからはじまる物語で、クリスと叔父さんの言葉少ない日常が淡々とつづられていきます。

田舎の村で世間からも隔絶したような場所でひっそりと暮らすふたりは、ニュースを聞くことで世界とようやく繋がっているような状況で、なんだか70年代SF映画の核戦争で人類が死滅した世界で生きているような感じ。

ま、SF映画だったらこの後、外の世界の生き残りが現れて、ふたりが暮らすその土地もまもなく暮らせなくなるとか言い出すんだけれど、そんなことはなく、ひとりの青年が現れ、クリスに仄かな恋心を抱くのと、獣医師が都会での講演会にクリスを連れ出すことが起きるぐらい。

いずれにしても、外の世界へとクリスを誘うのだけれども、クリス自身が土地から離れられない。
叔父さんを慮ってのこと、というのが名目なのだけれど、現在の暮らしを変えたくない。

クリスと暮らしたいという青年の想いも、クリスはヒドイ仕打ちで跳ねのけてしまう。

過疎は人間を変えてしまう、ひととの繋がりを失ってしまった人間は人非人になってしまう・・・というように感じたのだけれど、どうかしらん。

個人的には、ホラーに近いテイストを感じました。

評価は★★★(3つ)、あまり好きなタイプの映画ではないので、この評価としておきます。

------------------
2021年映画鑑賞記録

新作:2021年度作品:68本
 外国映画41本(うちDVDなど17本)←カウントアップ
 日本映画27本(うちDVDなど10本)

旧作:2021年以前の作品:85本
 外国映画60本(うち劇場鑑賞 4本)
 日本映画25本(うち劇場鑑賞 5本)
------------------

この記事へのコメント

2021年12月04日 22:08
こんにちは。
世間の評価は良いようなのですが、私はどうも閉塞感を感じてしまい、ダメでした。
「私の人生何だったの…?」といつか思う日が来るのではないか?いやもう既に思ってしまっているのではないか?と、辛い気持ちになりました。
※やっと書き込むことができるようになりました!原因は判りませんが、様々試して違うIPアドレスから書き込んでいます。
りゃんひさ
2021年12月05日 22:58
>ここなつさん

これは、ひとと接しない辺鄙な田舎の閉塞感、逃げようのない暮らしの閉塞感を描いた映画なので、閉塞感を感じるの当然だと思いますよ。

この記事へのトラックバック