『大いなる勇者』:雄大な自然と音楽が飾る永遠の伝説 @録り置きVHS

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1972年製作のアメリカ映画『大いなる勇者』、録り置きVHSで鑑賞しました。
放送されたのは1998年。
うわ、20年以上も前の放送の録画を観るとは!
ということはさておき、映画。

1850年代の米国西部、冬も迫ろうかというある日のこと、青年ジェレマイア・ジョンソン(ロバート・レッドフォード)は、ひとり山に入り、猟をして暮らす山の男になろうと決意した。
誰もがやめておけ、と注意するが、ジェレマイアはロッキーの山に入っていく・・・

といったところからはじまる物語で、その後、雪中で凍死している男から50口径ライフルを譲り受けると(男は遺書に発見者にライフルを譲ると書いていた)、「熊の爪」と自称する先人の白人男性と出逢い、先住民たちに襲撃され生き残った少年を引き取り、砂浜に埋められている男デル・ギューと出逢ったりする。
デルの引き合わせで、温厚な先住民族の酋長から娘を譲り受け、先の少年と3人で疑似的家族を営み始める、といった物語が展開します。

監督はシドニー・ポラックで、どちらかといえば都会的なイメージのある監督が、このような大自然の中での映画を撮っていたことに驚きます。

雄大な自然として写しとられたところはサンダンスで、ロバート・レッドフォードの心のふるさととでもいうべき場所。
ゆったりとしたテンポと雄大な自然・音楽と相まって、さぞや大作映画として撮られたのだろうと思ったが、ポラック監督が別の映画のインタビューの際に、「いまでいうインディペンデント作品」と言っていたので、70年代前半のハリウッドではこの手の西部劇(というか西部のドラマ)はあまり関心を示さなかったのかもしれません。

バディス・フィッシャーの「Mountain Man」と、レイモンド・ソープ&ロバート・バンカーの「Crow Killer」の2本原作を巧みに脚色したのは、ジョン・ミリアスエドワード・アンハルト
キャリアから推察すると、ミリアスが書いた脚本をアンハルが手直ししたと思われます。

脚本が巧みで、主人公ジェレマイアがもともと軍隊にいたことが示され、米墨戦争前に除隊していることが示されることで、時代がだいたいわかるようになっていて、また、前半登場した人物が終盤に改めて登場することで、円環状の終わりのない物語、永遠の神話を示す構造も見事です。
見事といえば、冬のロッキーの風景を捉えたカメラも見事です。

なお、本編は108分と記録さていますが、巻頭に序曲、75分過ぎに間奏曲が流れ、実際にはもう少し長いのではないかと思います。

70年代のレッドフォード、最良の1作といえるでしょう。

評価は★★★★☆(4つ半)としておきます。

追記>
同じシドニーポラック監督作『雨のニューオリンズ』の脚本がコッポラで、本作の脚本がミリアス。
ポラックを挟んで、『地獄の黙示録』のコッポラ、ミリアスのコンビが繋がっているとは、驚きでした。

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2021年映画鑑賞記録

新作:2021年度作品:68本
 外国映画41本(うちDVDなど17本)
 日本映画27本(うちDVDなど10本)

旧作:2021年以前の作品:91本
 外国映画65本(うち劇場鑑賞 4本)←カウントアップ
 日本映画26本(うち劇場鑑賞 5本)
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