『ラストナイト・イン・ソーホー』:60年代ロンドンで、わたしは見た! @ロードショウ

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12月上旬から公開中の『ラストナイト・イン・ソーホー』、ロードショウで鑑賞しました。
観る前は、ミステリーのような雰囲気だけれど、紹介記事では「繰り返されるタイムリープ」というような文言もあるので、SFかしらんとも思いました。
前知識なしで、さて、映画。

英国の田舎町で祖母(リタ・トゥシンハム)と暮らすエロイーズ(トーマシン・マッケンジー)。
60年代ロンドンのファッションに憧れ、念願叶ってロンドンのデザイン学校に入学。
寮生活を始めたが、周囲の学生たちとは溶け込めず、ひとり暮らしを決意する。
新居は古い建物のロフト部屋。
「深夜の洗濯、喫煙は禁止。夜8時以降、男性の同伴は厳禁」という老主人ミス・コリンズ(ダイアナ・リグ)は少々怖そうだが、いいひとのようだ。
新生活を始めたエロイーズだったが、その夜、60年代のロンドンで暮らすサンディという女性(アニャ・テイラー=ジョイ)に夢で遭遇する。
いや、遭遇するというものではなく、自身がサンディに変身しているのだ。
そのリアル感は夢といえるものではない。
そう、エロイーズは、幼い頃から、幻視の兆候があり、それは現実に起こったことだったのだ・・・

といったところからはじまる物語で、サスペンス、ミステリー、SF、ホラーの要素が詰まった序盤で、面白いのは、エロイーズが、夜、サンディに変身してから、昼間でも活き活きとしてくること。

変身願望とでもいうのだろうか、いまの自分とはちがった別の何者かなることの喜びは、デイヴィッド・クローネンバーグ監督『ザ・フライ』やサム・ライミ監督『スパイダーマン』でも描かれていました。

ショウビジネスの世界に飛び込むサンディは成功のきっかけをつかんだようだったが、それはきっかけに過ぎず、男性客にとっての消耗品でしかなく、ヒモ男ジャック(マット・スミス)に骨までしゃぶりつくされる羽目になる。
そして、ある夜、ベッドの上で、ジャックに馬乗りにされたサンディは、血まみれになってしまう・・・
「殺された!」と悲鳴を上げて覚醒するエロイーズ。
この部屋で殺人事件が!

殺人事件を幻視する女性・・・
あれ、つい最近、観たような・・・
『マリグナント 狂暴な悪夢』では驚天動地の原因でしたが、さて、本作は、銀髪の怪しい老人(テレンス・スタンプ)も登場しますが・・・

ほほぉ、そう来ましたか。
まぁ、どちらかと言えば常識的な線。

死体は続々登場し、ゾンビ映画のようなシーンもあるので、ジャンルミックス映画なんですが、基本的にはミステリーサスペンスに部類することにいたします。

なかなか、面白かったです。

評価は★★★☆(3つ半)としておきます。

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2021年映画鑑賞記録

新作:2021年度作品:72本
 外国映画45本(うちDVDなど17本)←カウントアップ
 日本映画27本(うちDVDなど10本)

旧作:2021年以前の作品:111本
 外国映画81本(うち劇場鑑賞 8本)
 日本映画30本(うち劇場鑑賞 8本)
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