『異人たち』:大林宣彦版は念頭から消し去らないと・・・ @試写会

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4月19日より公開の映画『異人たち』、ひと足早く試写会で鑑賞しました。
監督・脚本は、『さざなみ』『荒野にて』のアンドリュー・ヘイ
原作は山田太一の小説『異人たちとの夏』、大林宣彦が映画化していますね。
先の映画化作品を憶えていると・・・
さて、映画。

英国ロンドンのタワーマンションでひとり暮らすアダム(アンドリュー・スコット)。
40代の彼は脚本家だが、最近はあまり書けていない。
現在、取り組んでいるのは彼が12歳の時に亡くなった両親の物語。
ある日、彼はかつて両親と暮らしていた郊外の家を訪ねることにした。
するとそこには、死んだはずの父(ジェイミー・ベル)と母(クレア・フォイ)が暮らしていた。
ふたりは、自分たちが死んだことを自覚していた・・・

といったところからはじまる物語で、幽霊の両親と交流する生きている中年男性のファンタジックなハナシ。

そこへ同じタワーマンションに暮らす若い男性ハリー(ポール・メスカル)が絡んで来、ひとけのないタワーマンションでの孤独ゆえ、アダムとハリーは恋人関係になる・・・

このふたりの恋愛関係は、アンドリュー・ヘイ監督デビュー作『WEEKEND/ウィークエンド』でも描かれた同性の恋愛で、濃密な描写で描かれます。

さて、異界の両親との関係も続けながら、現実世界でハリーとの関係も続ける。
あの世とこの世は地続き・・・
それを行き来する装置が「列車」という演出なのだが、どことなく落ち着かない。

というのも、先に山田太一の同じ小説を映画化した『異人たちとの夏』(大林宣彦監督)を観ているものだから、最後はああなってこうなってと観る側としては先走っちゃってしまう。
(ああなってこうなって、は名取裕子の大暴れね)

これがゆえに、観ていて、何だかまどろっこしいなぁ、と思ってしまう。

が、ああなってこうなって・・・が・・・!

うーむ、これって、もしかしてアダムも・・・という解釈なのかしらん。
映画の原題は「ALL OF US STRANGERS」。
「わたしたちみな、異人たち」と言っている。

という、もやもやとした感慨が残ったわけです。

評価は、★★★☆(3つ半)です。

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2024年映画鑑賞記録

新作:2024年度作品:17本
 外国映画16本(うちDVDなど 0本)←カウントアップ
 日本映画 1本(うちDVDなど 0本)

旧作:2023年以前の作品:31本
 外国映画29本(うち劇場鑑賞 8本)
 日本映画 2本(うち劇場鑑賞 0本)
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